このメールの後、実際に氏にお会いし想いをお伺いして、Super Mapple Digitalの製品評価とシステム的な拡張性の検討段階に入りました。
製品の位置付けは1台のパソコンでのスタンドアロン利用というものでした。当初、これを少し拡張して、Super Mapple Digitalをデータ登録や検索のインタフェースとしつつ、その背後でOLEを利用しセンタデータベースへアクセスするという博物館内のCSS型LANシステムという形態が考えられました。
これで、簡単なユーザインタフェースで「気軽に誰でも使えるGIS」という目的は一応達成されるのですが、このシステムの利用者は博物館まで足を運んだ人に限定されてしまうという「制約」も同時に有していました。
私たちはこの点にこだわり、氏の想いを超え、この「制約」を打破することを社内的な課題としました。
そこで着目したのがインターネットという一般に普及したインフラを使うというWeb化でした。ブラウザはMicrosoft Internet Explorerという制限付きながらWebページから地図ソフトのAPIを操作する方式を採用することとしました。これにより、サーバ側にWeb Open Database+cgi、クライアント側にInternet Explorer+Super Mapple Digitalという「非常にコンパクトなシステム構成によるGIS」についての技術的な目処を付けました。この結果、パソコンとSuper Mapple Digitalさえあれば、普通の一般家庭からでもインターネット経由でGISの利用が可能となりました。
もう1つ課題としたのがClickableな分布図の実現でした。
登録したデータを検索したり個々に眺めるだけでなく、面として、或は、層(重なり)として視覚的に捉えること、そこから新しい発見を誘引することが不可欠な要素と考えられました。
そのため、単純に分布図としてマッピングするだけでなく、博物館の所蔵する生物分布・